REBECCA 4th Studio Album
REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜
GTmusic / Sony Music Direct (Japan) Inc.
2013年2月20日発売(BSCD2 : MHCL 30017) リマスター(塩月博之)

▼カタログ
・1985年11月1日発売:オリジナル(LP: 28KH 1940 / CT: 28KH 1764 / CD: 32DH 288)
・1991年8月23日発売:SME設立の品番移行(CD: SRCL 2003)
・1994年11月2日発売:CD選書(CD: KSC2 98)Ki/oon Sony / FITZBEAT
・2007年9月19日発売:紙ジャケ(CD: MHCL 1163)リマスター
・2013年2月20日発売:当レビュー
・2017年7月26日発売:再発売(LP: MHJL 17)リマスター(保土田剛)

REBECCAIV
最高1位・95.6万枚(オリジナル盤)

TL

1. Hot Spice
(作詞:宮原芽映・作曲:土橋安騎夫・編曲:レベッカ)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
オープニングを飾るのは歌唱フレーズがサビだけで構成されている面白い楽曲。
おそらくライヴを意識して制作されたのでしょう。


2. プライベイト・ヒロイン
(作詞:NOKKO、沢ちひろ・作曲:土橋安騎夫・編曲:レベッカ)
(C)1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
ベストアルバム「The Best of Dreams」に収録された。

3. Cotton Time
(作詞:NOKKO・作曲:土橋安騎夫・編曲:レベッカ)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
上がったテンションをゆっくり平常に戻してゆくかのようなスローなロック・ナンバー。
ギターのリフなどからUKテイストを感じるので「London Boy」と相性が良いかも。


4. 76th Star
(作詞:NOKKO、沢ちひろ・作曲:土橋安騎夫・編曲:レベッカ)
(C) 1985 Nippon Television Music Corporation SHINKO MUSIC PUBLISHERS
初めて聴いた時、すぐ気に入ってそれからずっと聴いている曲。
ドラムとキーボードの絡みが印象的。
個人的に「ラヴ・イズCash」と系統が近いように感じている。
ベストアルバム「The Best of Dreams -another side-」に収録された。


5. 光と影の誘惑 (Instrumental)
(作曲:高橋教之・編曲:レベッカ)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
ベーシスト高橋教之さん作曲のインスト。
ベースをフィーチャーした作りになっているけど、LPやカセットテープでは折り返しの曲としての存在感を放っている。
ベストアルバム「The Best of Dreams another side」に収録された。


6. ボトムライン
(作詞:NOKKO・作曲:土橋安騎夫・編曲:レベッカ)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
レベッカの曲の特徴の一つとして、ロックなサウンドはベースにありつつもメロディーをポップにすることでウタモノとして成立させている点が挙げられる。
結構ガツガツにギター入れてたりリズム隊も容赦ないんだけどNOKKOさんの声とキーボードでうまく中和されて良い効果を産み出している。
ベストアルバム「The Best of Dreams」に収録された。


7. ガールズ ブラボー!
(作詞:NOKKO・作曲:土橋安騎夫・編曲:レベッカ)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
1985年5月21日発売の4thシングル「フレンズ」両A面カップリング。日本テレビ系ドラマ「ハーフポテトな俺たち」オープニングテーマ。
「女の子の本音」みたいなものに焦点を当てた歌詞が多いのもレベッカの特徴。
ベストアルバム「The Best of Dreams -another side-」に収録された。


8. フレンズ
(作詞:NOKKO・作曲:土橋安騎夫・編曲:レベッカ)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
1985年5月21日発売の4thシングル。最高3位、30.7万枚。日本テレビ系ドラマ「ハーフポテトな俺たち」主題歌。
レベッカの代表曲として真っ先に挙げられるのがこちら。やっぱりキーボードの土橋安騎夫さんがサウンド構築の要なのでキーボードのパートがしっかり入っています。
ベストアルバム「The Best of Dreams」に収録された。
オリジナルの発売から14年の時を経た1999年5月21日に発売されたシングル「フレンズ-remixed edition-」.最高6位、25.7万枚。フジテレビ系ドラマ「リップスティック」の主題歌となりリバイバルヒットとなった。


9. London Boy
(作詞:沢ちひろ・作曲:土橋安騎夫・編曲:レベッカ)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
ロンドンでの小さな恋をレベッカ流のUKロックに乗せた。
間奏のシンセサイザーにせつなさと時代を感じる。
ベストアルバム「The Best of Dreams -another side-」に収録された。


10. Maybe Tomorrow
(作詞:NOKKO・作曲:土橋安騎夫・編曲:レベッカ)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
アルバムのサブ表題曲。
NOKKOさんの歌唱が時に弱々しく、時に力強く同じ曲の中で違った表情が感じられる。根底にあるのは明日への希望と決意。
2コーラスめのあとからドラムが休みなしでリズムを刻み続ける。
ただのアルバムの副題曲とかそういうレベルの曲ではないような気がします。
ベストアルバム「The Best of Dreams」に収録された。
オリジナルの発売から14年の時を経た1999年5月21日に発売されたシングル「フレンズ-remixed edition-」のカップリングとなる。フジテレビ系ドラマ「リップスティック」の挿入歌。

ひとりぼっちで歩き始めたから
もうふりかえることはできないね


RV

REBECCA IV~Maybe Tomorrow~
レベッカ
ソニー・ミュージックダイレクト
2013-02-20



レベッカの最高傑作と呼ばれる4thアルバム「REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜」です。1985年発売。
ギターの木暮シャケ武彦メンバー、ドラム小沼達也メンバーが音楽性の違いから脱退。それに伴うドラム小田原豊メンバーの加入など入れ替わりがあり、音楽性もポップな方向に変化してゆくまさにその過程を記録したかのような作品なのではないでしょうか。

「Maybe Tomorrow」はなんとなく…NOKKOさんから木暮シャケ武彦さんへの決意表明のようにも聴こえてしまう。
というのも昔、何かの音楽雑誌で海外進出を目論み渡米したNOKKOとシャケは何の成果も得られないまま失意の帰国!というような文章を見た憶えがあるからだ。
恋人でもあった2人が抱いた夢…
木暮シャケ武彦さん自身のインタビューを目にしたのだけど、木暮さんは上から目線で押さえつけるディレクターとうまくやれず半ばクビ同然でレベッカを追い出されたという。
同時に(当時の)自分の音楽性を(ディレクターたちに)言われたように変えることはロックじゃないと思っていたとも。
NOKKOさんはそこまでロックにこだわりはなかったからレベッカを続けた。
夢の途中で切り離された2人…
木暮シャケ武彦さんが付けたバンド名…
そしてNOKKOさんたちはこのアルバムで天下を取った。
レベッカ解散そして木暮シャケ武彦さんとの結婚、離婚、決別。

僕より7歳とか8歳くらい上の人達が思春期に聴いてたのがレベッカなのかな…その当時売れてたアーティストの生き残り、例えば大江千里、渡辺美里、浜田麻里と90年初頭に遭遇していたわけですがレベッカもそんなアーティストの一人でした。(解散直前でしたけど)

ボーカルNOKKOはしばしば「元気な」と評されることがある。
ライヴのパフォーマンスとか小悪魔テイストの歌唱なんかからなのだろうか。
でも自分が遭遇した時に感じたのは「儚い」「湿り気」「危うい」という正反対の印象。

解散を念頭に発表されたベストアルバム「The Best of Dreams」、ベストアルバム「The Best of Dreams -another side-」には、このアルバムからそれぞれ4曲ずつ収録されており、収録されていないのは「Hot Spice」「Cotton Time」のみだった。
今作が最高傑作と呼ばれたのは、シングル「フレンズ」のヒットで追い風に乗っていたとはいえ、頂点に昇ってゆくみなぎる充実感みたいなものが記録されたということもあったのではないだろうか。
この作品以降のレベッカ作品のレビューを見ると「安定してる」とか「落ち着いている」というものを見かけた。
要するにレベッカだけではないと思うが、ブレイクしたアーティストは守りの方向に行きがちなのかな、と。

そんなようなことを感じたのはユーミンこと松任谷由実さんが、いわゆるバブル期に発表した作品を聴いていったときでした。
どれもものすごく安定しているし、シーンのトップを走っている「横綱相撲」みたいな風格もあるんですよね。
当初自分はあの時期の作品はそれほど好きではなかったんですよ。特に「LOVE WARS」「天国のドア」「DAWN PURPLE」あたりはまとまりすぎてると感じていました。
時の経過と共にその感想は薄れて、現在はどれもお気に入りだけども。
ユーミンに言わせれば「私は守りになど入っていない」と仰られるかも知れませんが。

この作品の制作エピソードなどが雑誌で残っているなら拝見してみたいなと思いました。

個人的には先述のベストアルバム2枚がレベッカワールドの入口だったので、1枚の作品として聴いた時は、このアルバムがベストアルバムであるかのような逆転現象が起こりました。
ほとんど知ってる曲で「Hot Spice」もレンタルしたライヴビデオのオープニングナンバーだった記憶があり知っていた。
まっさらな新曲として聴いたのは「Cotton Time」のみでしたから。

改めて振り返ると非常に完成度が高い1枚ですよね…ロックバンドという印象が強いレベッカですが、シンセの魔人小室哲哉さんのTMNよりもレベッカのほうがキーボード、シンセを使いまくってるような気がするほど。
黎明期のメンバーの脱退およびそれに伴う音楽性の変化といった不安を抱えながらも作り上げた今作はレベッカの金字塔。

これをリアルタイムで聴いた人たちはとんでもない幸福感を味わったのではないでしょうか。

追伸
その後のインタビューでNOKKOさんは自分のルーツにユーミンがあると語られていましたね。「セシルの週末」あたりはNOKKOさんに似合いそう。


GOLDEN☆BEST REBECCA
REBECCA
ソニー・ミュージックダイレクト
2010-04-28



個人的評価 ★★★★★★★★★★ 10